詩「瞳」

僕らが出逢ったのは 初めてのクラス替え
充実してた スクールデイズ 変わってしまうのかと 不安ばかり

ふと教室を 見渡してみると 長い黒髪の君がいた

偶然 僕らは同じ授業を取ってることに気付いた
その中で 僕は初めて君と喋った
君が意外と綺麗なことに気付けた

新しい発見ばかり
いつしか僕らは一緒に帰るようになっていた

ずっと前から

僕らは一緒にいたような気すらした

「スキかも。」

これまで考えたことのないような感情が
知らないうちに 君に対して芽生えていた

バレンタインも貰った
ホワイトデーも贈った
かけがえのない 親友同士

だけど 恋人にはどうしてもなれない
焦りと 想いを形に出来ない自分へのもどかしさ
もう 君は気付いてた
それでも 知らないフリして傍にいてくれる

僕は こんなに頼りないのに
僕は こんなに地味なのに
僕は こんなに情けないのに

呪文のように 心の中で 呟く

今日も君は隣にいる
少しでいいから 喜ばせてあげたい
もう少しだけ 僕に勇気をください!

君はイヤホンを外して こっちを見ていた
見たこともないくらい 無垢な瞳で

詩集『Poetry Essential Vol.02(2017)』より
作:坂岡 優

Yuu Sakaoka Lyrics Library

ここでは、創作家・坂岡 優が2016年より発表してきた詩を一作品ずつご覧いただけます。

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